障害者を前に差別的圧力に屈した三重県行政を批判する!

施設長 李 在一

2017年9月7日付で三重県障害者相談支援センター所長から社会福祉法人の理事長宛に「障がい児等療育等相談支援事業機能強化事業の中止について(要請)」を表題とする通知文を、当該講演の前日の17時20分に県職員ら4名が当法人に持参した。その通知文の内容を以下に示します。

(参照終了)

また三重県のホームページにおける広報においても、以下のように告知されました。

社会福祉法人ベテスタが、松阪多気圏域において9月9日から実施する講演会「精神薬が子どもの発達に与える危険!」については、社会福祉法人ベテスタの独自事業として実施されるものであり、三重県の事業として実施するものではありません。

(以下実際のサイト画像)

リンク先:http://www.pref.mie.lg.jp/SHOGAIC/HP/p0017700015.htm
(参照終了)

障害部門を担当する三重県行政(以下、「県行政」と記す。)は講演日の前日に当法人が準備した企画の研修を適切ではないと中止要請に加え、県行政はこの講演に関わっていないと告知しました。これは小倉氏(中止要請を受けた講演者)個人を根拠なく第三者に対して誹謗中傷する苦情に県行政が屈した姿に他ありません。なぜなら県行政によせられた苦情等は、当法人にも不審な電話を含めて数件あったからです。
しかしこのような反社会的言動に利用者の人権を求めている当法人が屈するはずもありません。

ところが県行政が屈した行為には驚きました。これは県行政による完全な過ちとして今後は糾弾していく意義があります。なぜなら県行政とは障害者に対する社会保障を担っている職責のある立場です。私たちは中止要請を知らせに来園した県職員たちに、服薬における利用者に対する当法人の取組みを説明しました。医師から服薬根拠がわからないと断言されたこと。病院や薬局で出される処方箋には、精神薬の副作用が200から300にわたることなどの記述がないこと。精神薬には強い依存性があること。そしてこのような危険な薬の服薬において利用者には健常者に存在する自己決定権がない現実があることなどを踏まえて医師との交渉を通して減薬や断薬に当法人が取り組んでいることを説明しました。その延長線上に今回の小倉氏の講演が位置づけされるということ。知的障害者におけるこのような服薬の問題は広く社会に知られることで解決されなければならない必要があるのも自明のことです。それは障害福祉部門を担当する県行政の職責としても当然のことであり、ヘイトスピーチまがいの苦情がよせられたからといって個人的な保身から簡単にそれに屈することは公における職責の放棄そのものであり到底許されるものではありません。


県行政が中止の根拠としてあげたのは向精神薬については社会一般(厚労省や各病院)で認められているので向精神薬の使用を否定する内容の研修事業は中止するというものでした。こんな曖昧な理由で県行政が中止を要請するならば、NHKのクローズアップ現在で取り上げられた「薬漬けになりたくない~向精神薬をのむ子ども~」という番組や、宝島から出版されている複数の医師による報告「医者が飲まない薬、受けない手術」(コンビニで入手可能)なども、県行政からすると認められている精神薬の「否定」という「詭弁」がまかり通ることになってしまいます。ましてや服薬が正しく活用されているかの議論さえできなくなってしまいます。


これが果たして障害者の立場を考えた社会保障を担う行政のやることでしょうか。これは「行政がゆがめられた」というレベルを超えて、県行政の完全な過ちであり、障害者における人権の尊重という点からすれば県行政の敗北であり、障害者福祉のガバナンスという点からは破綻以外の何物でもありません。

もし仮に外部からの苦情に己の保身を優先したと(私たちはそう認識せざるを得ないが)するならば、障害者の人権を担う県行政における現在の担当官たちは他の部署へ即刻人事移動するか退職したほうが障害者にとってはよりよい県行政になることは必至です。一体どこを見て、何を大切に考えて仕事をしているのか?県行政の担当官たちは己の胸に手をあてて真剣かつ客観的に考えていただきたいと思います。そしてあなたがたの仕事は、障害がある生身の人間の人生を左右するのだと自覚していただきたい。そこから必要ですね。

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